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嵐山「竹林の小径」で落書き急増 京都市、被害竹を試験伐採

京都市の人気観光地である嵐山の「竹林の小径(こみち)」(京都市右京区)で、落書き被害が急増していることを受け、市は昨年11月19日、地元との話し合いを踏まえ、被害を受けた竹の試験伐採を実施した。半年ほど試験伐採の効果を検証する。伐採された竹は、竹穂垣として再利用される。

観光客で賑わう竹林の小径(こみち)=11月30日、京都市右京区

竹には修復能力がなく、一度傷がつくと元に戻らない。そのため地元は、落書き禁止のポスター掲示や、落書き部分への養生テープ貼付などによる防止活動を続けてきたが、被害が増え続けていた。

京都市風致保全課によると、落書き自体は数十年前から確認されていたが、新型コロナウイルス禍で一時的に減少した後、近年は再び増加傾向にあるという。
同課が管理する区域内だけでも被害が確認された竹は約350本にのぼる。観光客から手の届きやすい沿道上の竹や古くなった竹穂垣の隙間、竹穂垣がない竹林などで多く確認されている。

落書き被害を受けた竹=11月30日、京都市右京区

同課の担当者は、被害が抑えられない場合について、「状況に応じて周知方法や伐採方法の見直しを検討するほか、竹穂垣の高さをさらに上げるなどのハード面の対策も、地元と意見交換を行いながら進めていきたい」と語った。

防犯カメラの設置に関しては、「カメラの存在を示す看板の設置が必要となり、景観を損なう可能性がある。また、落書き被害を確認できたとしても実際に取り締まることは難しい」として慎重な姿勢を示した。

同課は京都市民に向け、「嵐山の竹林の景観は市民にとっての大切な財産であり、地元の方々の努力によって保たれていることを広く理解していただきたい」と呼びかけた。

(山森)