陸上教えにルワンダへ―本学女子陸上競技部2名が中学校、陸上クラブで技術指導
2月21日から27日までの7日間、本学女子陸上競技部の古田島彩さん(経済3)と岡野風璃さん(スポ健4)がルワンダへ渡航し、現地の中学校と陸上クラブの生徒らに陸上競技の指導を行った。
東アフリカにある内陸国。公用語はキニヤルワンダ語、英語(教育言語)、フランス語、スワヒリ語。1994年の大虐殺(ジェノサイド)から急速な経済成長を遂げ、「アフリカの奇跡」と呼ばれる。
同部とルワンダを結びつけるのは林理紗さん(スポーツ健康科学研究科M2)。当時従事していたJICA(国際協力機構)海外協力隊での活動や会社でのプロジェクトを機に、ルワンダの陸上クラブへランニングシューズやウェアの寄贈、ルワンダ人陸上競技コーチの来日といった交流を行ってきた。
林さんは体育会に所属する学生の課題として、異文化交流の機会の少なさを指摘する。「今の日本は多文化共生の時代と言われ外国人とも協働する機会が増えている。その中で(体育会の)学生が競技を終えて社会に出る際には、競技面だけではなく異文化コミュニケーションをする力が必要になる」。自身の研究テーマである「ルワンダでのよりよい体育授業の実現」と掛け合わせ、学生2人のルワンダ派遣プロジェクトが実施された。
大学入学以降、競技に行き詰まりを感じていた古田島さんは「競技以外のことにも挑戦してみたい」と渡航を決意。体育の特別授業では日本の文化である駅伝を伝えるため、ルワンダ版のたすき作りに注力した。鮮やかな色合いのアフリカ布を切り、結び合わせてたすきを作成。生徒たちはチームに分かれてリレーを体験し、次走者の名前を呼びかけ、楽しげな様子でたすきをつないだ。
たすきを渡す生徒=林さん提供岡野さんは投げる動作の体育授業のため、現地でのボール作りに取り組む。麻袋にキャッサバ粉が入れられたボールを生徒同士で投げ合い、授業後には「もっと陸上競技の専門種目に取り組んでみたい」といった感想が寄せられた。陸上クラブではサンダルを履きながらも速く走る選手に衝撃を受け、「運動能力が高くても、状況的に自身の最大限の力が発揮できていない子が多いんだなと印象に残っている」と話す。
陸上クラブで砲丸投げを指導する岡野さん=林さん提供ルワンダでは女子生徒のスポーツ参加率が低く、政府も対策が必要な課題として位置付ける。林さんは背景に女性の体育教師の少なさを挙げ、今回の渡航は「女性2人の派遣ということにも一つ社会的意義があった」と振り返る。
残り1年で競技を引退する岡野さん。生徒たちが競技に貪欲に取り組む姿から自身が競技を始めた頃を思い出し、「改めて気持ちを入れ直して頑張りたい」と話す。日本の学生に対しては「アフリカの真逆のような場所でも同じように陸上が好きで、頑張っている生徒がいるということを知ってくれれば」と語った。
(松山)