立命館大学新聞社
ニュース

「これで不正防げるか」「推薦人数削減ありき」中央委で選挙方針審議

選挙不正をどう防ぐのか――。再発防止策を盛り込んだ中央選挙管理委員会の選挙方針が27日、中央委員会で審議された。出席したパートからは、推薦人名簿を巡る不正の再発防止策の不十分さなどを指摘する意見があった。(小林)

https://ritsumeikanunivpress.com/03/30/21379/

「学部自治会を代表する委員長が不正に選ばれたのは、非常に重い事態だ」。出席者は選挙制度自体の抜本的な改革が必要だと訴えた。

一方、方針に明記されたのは、本人に無断で記載していない旨を確認するチェックボックスの導入や、推薦人制度の周知など。推薦人名簿の公開は検討に留まり、自筆署名は「立候補者に負担がかかる」と断念した。

不正を巡っては、推薦人の氏名と学生証番号を立候補者自身に入力させたため、同意がない推薦を見抜けなかった。しかし選挙方針には、同意の有無を確認する策が盛り込まれなかった。

複数の出席者は「これで不正が防げるのか」「選挙が公正に行えるのかに疑問符がつく」などと疑念を表明した。


25年度に指定された推薦人名簿の提出様式。推薦人の氏名を候補者自身に入力させていた

チェックボックスを巡っては「根本的な解決になっていない」「立候補者の性善説に頼りきったものでしかない」との指摘もあった。

中央選管委員長は「昨年度の事例では、立候補者自身がそもそも不正として自覚していない可能性がある」と説明。「選管の説明が足りなかった可能性が少しでもある場合、選管の責任だと認識している。そのようなことを防ぐための手段だ」と釈明した。

選挙規程は、委員長に立候補する場合、立候補する学部の全有権者の30分の1の推薦署名を集めた推薦書が必要と定めている。50人以上になる場合、必要数は50人とされる。

25年度の自治会役員選で全有権者の30分の1にあたる数は、グローバル教養学部で13人、映像学部で27人だった一方、法学部や産業社会学部、経営学部で100人超、文学部で最多の151人だった。

中央選管委員長は、「学部間で推薦人数に格差がある」との見解を示し、立候補者の負担を軽減するためには定数を削減すべきだという姿勢を表明した。

「推薦人のシステムは、いたずらに委員長に立候補するものを弾くためのものという前提がある。そのような人間を誘い込まずにどう改正すべきか、各学部自治会や自治会連合会などと話し合う必要がある」(中央選管委員長)

50人という上限数と、30分の1としている全有権者中の割合のどちらを変更するのかは、今後検討したいとした。

出席者の一人が「推薦人削減を前提にしている。そもそも定数削減は正しいのか、検討する必要がある」と提起。中央選管委員長は、「削減ありき」の方針を修正し、「改正を検討したい」という記述に留めた。

議決では、「抜本的な解決案は提示されたものになかった」「公正公平が選挙が行われるという見通しが立たない」などと4パートが反対。18パートが賛成し、方針が承認された。

中央委員会の閉会後、出席者の一人が本紙の取材に応じ、心の内を吐露した。

「やりきれない。現実的に考えて仕方ないのも分かるが、理想を追い求めなかった結果、不正が起きたのに」

■常任副が反対意見

27日に中央委員会で審議された選挙方針を巡り、乾岳人・中央常任副委員長は、議題に反対する意見書を起案し提起した。

乾・常任副は「性善説に頼り切った選挙運営に限界が見えたのが先の事例だ」と指摘し、自筆署名の提出や自筆署名のスキャンデータなどの提出を行わない方針は「先の事例を防ぐことに寄与すると言い切れない」と反対した。

中央選管委員長の意図や調整の困難さには一定の理解を示しつつも「今後の公平公正な選挙運営につながりうるとは考えられない」と反対の姿勢を強調。議決にあたっては反対票を投じた。

https://ritsumeikanunivpress.com/03/30/21340/