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再審法について考える 学生らによるシンポジウム開催

2月28日、本学をはじめ、京都女子大学、甲南大学、龍谷大学の「イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)」学生ボランティアによるシンポジウム「初心者でもわかる!再審法のゆくえ~75年不動のハードルを越えるには~」がキャンパスプラザ京都(京都市下京区)にて開催され、会場には約80名が参加した。

罪を犯していない人が誤って有罪とされてしまう冤罪は、刑事裁判における証拠の評価や捜査の在り方など、さまざまな要因によって生じる可能性があるとされる。近年では、「袴田事件」のように、長年にわたり無実を訴えてきた被告人の再審が認められ、無罪判決に至る事例もある。

一方、現行の再審制度には、再審開始のハードルが高いことや、証拠開示の範囲が限定的であることなどの課題が指摘されている。無実を訴える側が、「必要な証拠に十分にアクセスできない」「冤罪からの救済が遅れてしまう」などの問題がある。

こうした動きを背景に、再審制度のあり方や再審開始の要件、証拠開示のあり方などを見直す「再審法改正」の議論が進められている。

シンポジウムでは、各大学の学生ボランティアが、再審法改正の最新動向、大崎事件や神戸質店事件といった実際の事件を取り上げ、「なぜ再審法の見直しが必要なのか」「どのように改正していくべきなのか」などについて、スライドショーを用いて説明した。学生たちは緊張の面持ちで登壇し、発表後には会場から温かい拍手が送られた。

パネルディスカッションの様子=2月28日、キャンパスプラザ京都

 

その後、本学IPJボランティアで法学部の学生2名と弁護士で大崎事件の弁護団事務局長も務めた鴨志田祐美さん、弁護士で神戸質店事件の弁護団にも加わった戸谷嘉秀さんによるパネルディスカッションが行われた。学生が再審法の課題について質問し、鴨志田さんと戸谷さんは実務上の経験を交えつつ解説を行った。

鴨志田さんは「会場に若者が来てくれたことが嬉しい。SNS(交流サイト)など自分のやり方、感性で考えを発信してほしい」と学生たちにエールを送った。戸谷さんは、「過去に起こった過ちを正すことは重要で、冤罪は今も起こりうる問題だ。過去を清算し、将来に向かっていくために、学生たちには問題意識を持ち続けてほしい」と語った。

集合写真の様子=2月28日、キャンパスプラザ京都、高山さん提供

 

本学IPJボランティア代表の高山晄嘉さん(法2)は「大学の垣根を越えて協力できたことがうれしい。再審法の問題について少しでも関心を持ってもらえたらよいと思う」と語った。また、今後の活動について「来年度以降は活動の幅を広げ、再審法だけではなく、刑法全般の問題について関心をもってもらえるような活動をしていきたい」と話した。

(桜井)