[記者解説]「消えた」3千万、原因究明のカギは
学友会の収支報告書で繰越金の金額に3300万円の食い違いが生じていたことを本紙が報じてから1カ月。会計報告の過程で生じたとみられる食い違いは、口座管理を担う大学側による説明が原因究明のカギとなる。
https://ritsumeikanunivpress.com/04/20/21627/
新入生歓迎行事や学園祭の開催、学友会所属団体への活動費配分のため、学友会員である全学部生約3万4千人から、学費と共に学友会費として入会金3千円、年会費5千円が徴収されている。学友会費が学費と共に徴収されるのは、学友会が学友会費の徴収・管理を大学に委託しているためだ。
学友会費の出金を求める場合、申請者は、出金依頼書を作成し申請する。出金依頼書は中央事務局の財務部や局長、大学の学生部など、複数回の承認を経て出金が許可される。
口座への振込など出金処理は、学友会の委託を受けた大学の財務経理課が担っている。学友会の資金として中央事務局財務部が運用方法を決める一方で、現金は大学が徴収したまま管理しているためだ。
重要なのは、学友会の公開する収支報告書の作成方法だ。財務部長の説明の通り、収支報告書の収入金額は大学のシステム上の数字を基にしている。必要な機会に学友会が大学側に問い合わせ、金額を照会する形だ。
収入の管理を大学のシステムに頼る以上、システム上の誤りがあれば、学友会の収支報告書にも食い違いが生じる。
現時点では、公開情報から学友会・大学のどちらに原因があるのかは特定できない。仮に大学のシステムでトラブルが生じていた場合、中央事務局・財務部だけで解決できる問題ではない。
関係者によると、学友会には会員から早急な原因究明を求める声が届いているという。しかし、大学側の説明がなければ、学友会としても原因を特定できないのが現実だ。中央事務局は、学生オフィスなどと協議・連携しながら原因究明を進めることとなる。
収支報告書の食い違いの検証を可能にしたのは、学友会による収支報告書の公開だった。財政状況の公開と透明性の担保が、会費を支払う学生や社会に対する責任であり、説明責任を果たす唯一の手段であることに変わりはない。
(解説・小林、小室)