[クマなく知る]「クマである確証持てず」 木津川市、目撃情報に翻弄
「何からどうしたらよいのかわからなかった」。木津川市の担当者は本紙の取材に打ち明ける。木津川市は府が指定するクマの生息範囲の外だったが、5月にクマが目撃された。
市の担当者はクマの目撃情報の確認に奔走している。市に目撃情報が複数寄せられた市南部の梅谷地区には新興住宅が立ち並び、イノシシやシカに見慣れていない市民も多い。クマと断定できる材料も情報も少ない。
クマの目撃情報が多数寄せられた梅谷地区=3日、木津川市梅谷市はクマが「よく出没する」とされる場所に監視カメラを置き、毎朝パトロールしているが、現状発見にはいたっていない。
複数目撃のあったクマを特定し、同一個体であると証明できなければ、府の捕獲許可が下りない。職員は証明できるだけの情報がなかなか得られない状況と嘆息する。
クマの出没を監視する監視カメラ=3日、木津川市梅谷市は対策を模索している。一人での外出を控える▽庭先の果実を収穫する▽ごみを屋外に放置しない――など、国や京都府のマニュアルに従い注意喚起を行っているが、「クマを寄せつけないための対策であり、クマの出没をなくすものではない」(職員)。
独自の対策として市は小中学生にクマ鈴を配布。猟友会の会長や地域の地区長に情報共有を進めている。また、電気柵の設置など農作物を守る取り組みもある。「市民に注意喚起するだけでなく、市政側も知識を増やさなければならない」。職員は頭を抱えていた。
(国島)